September 23, 2009

訪印の途


午前10時15分ニューデリー空港に降り立つ。
到着ゲートを出ると、肌の黒いインド人たちが今にも柵を乗り越えかねない勢いで大声で待ち人の名前を呼びながらプラカードを競うように突き出して来る。
勿論送迎を頼んでいない我々には関係がない。
プリペイドタクシーのブースでチケットを求めた。
 「Karol BaghのMandakini Palace Hotelまで。」
愛想のない女性係員が機械的に紙に書いていく。
最後にRs.250-と書くと彼女は紙を差し出し、金額をボールペンの先で2度小突いて見せた。
到着ゲートの前の男達とは対称的な静かさ。
支払いを済ませ、紙を持ってタクシー乗り場へと向かう。
空港の施設を出ると、喧騒はさらに増した。
遠慮なく鳴らし続けるクラクション、負けじと張り上げる大声、其処此処で響くトランクを閉める音、物売りの声…
暑さは大阪の夏と比べれば耐えられないこともない。
しかしタクシーにエアコンなどという洒落たものはなく、乗っている内に汗が噴出し、服の中を流れ落ちては体力を奪って行く。

ホテルは予め日本で予約していた。
さすがにもうこの歳でゲストハウスは辛い。
一人旅ならまだしも、今回はいちおう夫婦水入らずなのだ。
ホテル検索のウェブサイトで実際に宿泊した人のレビューを見ながら選んだつもりだった。
直前の予約だから部屋は割り引かれ、6千円のところが2千5百円程度。
インドの物価を考慮すると、かなりまともなホテルの筈だった。

運転手は途中で何度か車を停めては近くの人間に道を尋ねた。
3回目に停まった時には、目の前の建物にKarol Baghと書かれていた。
しかしそこは貧困層とは言わないまでも、明らかに中の下程度の庶民の住宅街だった。
まさかこんな所では…と思っていると、タクシーは車をバックさせ、より細い道へと右折した。
ホテルはそんな奥まった辺鄙な所にあった。

半ば青醒めながらチェックインを済ませて部屋に通してもらうと、広い上に天井が高いことだけが取り柄といった極めて簡素な部屋だった。
wifiでインターネットが使えるものの、確かに不潔ではないものの、どこかピントを外していると言うべきか、なんだかなぁ…といった微妙なホテル。
まぁゲストハウスよりはマシだろうと考え、まずはシャワーを浴びてみた。
…湯の温度もビミョー。
明らかに冷水ではないが「湯」とも呼べない微妙さ加減。

インドの宿は質の割に高い。
今後の教訓とする。

scott_street63 at 02:15│Comments(0)TrackBack(0) | インド

トラックバックURL

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔